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DTFプリンターインク

DTFプリンターのインクについて

DTFプリンターが注目されている中でDTFインクが極めて重要だということを詳しく書いてみます。
DTFプリンターを選ぶにあたって何が重要か、印刷スピード、印刷品質、操作性、対応できるアイテムなどいくつか選定ポイントがあると思いますが、その中でもインクは最も重要と考えています。
当社は自社でもDTFプリンターを使っていることでプリンターを動かすユーザーと同じ目線で問題を見つけ高速で課題解決をし続けています。
以前は輸入インクを使っている時もありましたが問題が多くインクの品質を安定化させることがDTFプリンター市場の拡大に貢献すると考えいち早く国内生産にしました。
現在世界中で販売されているDTFインクの大半が真空パック化されていないため大きな問題を抱えていると考えています。
最初はよくてもすぐに印刷面に規則的な横筋が入るような現象が発生しクリーニングしても治らなくなってしまうとヘッド交換をするしかありません。ヘッド交換となると安くはありません。
真空パック化されていないインクでは数週間でヘッドを交換する必要が出てくることもあります。
そのため、国内で高品質のインクを開発する必要があると判断し進めてきました。
結果、イメージマジックのDTFインクは輸入インクよりも高品質で且つ安価で作ることができました。また、インクを真空パック化することで確実にヘッド交換頻度を下げることができ安心してDTFプリンターを動かすことができます。
特に温度が高く湿度の高い季節では問題は少なくても冬場や特に乾燥する季節では大きな問題が発生しやすくなります。

・DTFインクの成分が問題ないか。
DTFインクの中には樹脂が入っています。この樹脂に熱で溶けるバインダーのパウダーが付きます。
そのため樹脂が多ければインクは付きやすくなり転写の貼りつきの強さにも影響がでますが、樹脂の質や量によってヘッドが詰まるリスクが高くなります。
そのためインクの中に含まれる成分を管理することが重要です。

・DTFインクの消費期限
インクは徐々に劣化していくためインクの製造月は厳密に管理をする必要があります。
インクの製造された月がわからないメーカーのインクはどこかで問題が発生するリスクが高まります。
半年程度で劣化することはないと思いますが、そもそも輸入してきたインクの場合、作ってから何日間保管されてから出荷されたかが不明で、更にシッピングでコンテナ輸送されてくる場合では過酷な環境を経て輸入されてきます。インクの保管条件も推奨環境温度がありますが、コンテナ輸送で推奨環境を保証して輸入されることはまずないと思われますので日が経過してくるとこういったリスクが高まります。
当社のインクも完成してから日が浅いため、何日でどういった変化が起きるかはこれからのでテストですが劣化しないインクは存在しないため厳密に管理していきたいと思います。

・DTFインクの真空パック化
上記で書いたインクの劣化について、劣化は空気に触れる触れないに関わらず劣化はしていくと思われますが空気に触れる方が劣化が早くなります。
真空パック化することの重要性は空気に触れないことで劣化を防ぐだけではなくいくつかの重要なポイントがあります。
1.DTFインクの攪拌
色によってインクの中に含まれる成分が沈殿してしまいます。この沈殿をなくすためインクは定期的に攪拌する必要がありますが、攪拌するときに泡立ってしまうとその泡がフィルターの種類によって詰まったりします。
真空パック化していれば、激しく振っても泡立つことがないため気にすることがありません。

2.DTFインクに酸素の溶け込み
インクが空気に触れていると気温の低下でインクの中に酸素が溶け込んでしまいます。
この溶け込んだ酸素が気温の上昇と共に気泡になってしまいこれがヘッドに詰まって印刷不良の原因になります。
真空パック化では溶け込む酸素がありませんので極めて重要です。

3.DTFインクの中の水分が蒸発
空気に触れていれば環境の影響を受け少なからずインクの中の水分は蒸発していきます。
この水分が蒸発することでインクの濃度が変わりインクの流動性が悪くなりヘッドへの影響が出てきます。
真空パック化は水分蒸発することはありませんので心配ありません。

4.湿度の影響
湿度によってインクの中に含まれる樹脂がインクから分離してしまうことがわかっています。
この分離によって樹脂がヘッドの詰まりに大きく影響しますが、真空パック化していれば湿度の影響を受けることは全くありません。

・インク成分が安定しているか
インク製造時にきちんと管理されているか、成分が正しいかは輸入インクでは全くわからないこともあります。
実際に私たちがインクを輸入していたころはボトルごとに成分分析すると水分量がが変わっていることもありました。これはおそらくインクの水分が蒸発したことによる影響と思われますが密閉されたボトルとは言え真空パック化されていないインクでは安定することは難しいと思われます。

DTFプリンターインク

DTF専用インクを真空パック化

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