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半期の振り返りと今後のカスタムTシャツ市場

半期を振り返り伸びなかった要因はオンデマンドプリントサービスのC向けの減少とソリューション事業の伸び悩みが要因です。
もともとコロナ前にはC向け3割、B向け7割の売上比率でしたがコロナになりB向けがほぼゼロまで落ち込みましたがC向けが3倍となり大きく業績を伸ばすことができました。コロナが終息に向かうにつれてC向けが大きく減少しましたが、予想ではこのC向け需要はそこまで下がらないものと考えていたことが要因の一つです。

私たちのパートナー会社でもC向けのサービスを行う会社では前期の特需と比較すると大幅に減少しました。巣ごもり需要で急激に伸びた反動で今期は激減にはなりましたがコロナ前から比べると確実に成長しており上昇トレンドとなっています。
これはアメリカのECの伸び率でも、コロナの広がりでEC化率が急上昇し、終息に向けてEC化率が一気に下がったものの再び上昇傾向になりコロナ前と比較すると上昇トレンドであるとの統計が発表されました。
日本ではこの統計はまだ発表されていませんが、まさに当社と同じような動きです。

コロナ終息で本来はB向けが戻ると想定しておりましたが、B向けの回復が少し遅れたことも影響しましたが、直近ではB向け需要が急回復しており自社サイトoriginalprint.jpでは10月に1日の売上デイリーギネスを2回更新し、月間売上では10月11月と2か月連続で過去最高の売上ギネスを更新しました。11月度で月間売上ギネスを更新する事は創業以来初めての事で急速に回復している事が実感できます。

ソリューション事業不振は半導体不足や電装部品不足により自社の高付加価値の開発機器の完成が大幅に遅れ販売計画に影響しその分他の機器の販売で補おうとした事が要因です。電装部品が入手困難な状況は今でも続いています。調達に半年以上かかる部品も多くあり解消されるまでには1年近くかかると予想しておりソリューション事業のハード機器関連では全体的に後ろ倒しを余儀なくされています。
ソリューション事業では、前期に大型特需があった事で今期の落ち込みが大きくなっていますが、この事業では高単価の機器販売が大きく左右し、まだ独自機器が少ないことで電装部品の影響を一気に受けてしまいました。
これを補うため、他の機器販売や部品調達が容易な機器開発で繋いできましたが、独自ではない機器では競合が多く補うまで伸ばすことができませんでした。

業績が下回った事で様々な投資を止めて収益化を優先することも選択肢の一つですが、未来の可能性を止めずに開発を先行させる事は最も重要な事と考えこの分野への研究開発や人材投資は積極推進の方針で進めることとしています。

根拠の一つとしてアメリカのカスタムTシャツ市場のレポートによると2022年で日本円で約5000億円市場で今後10年で倍以上の1兆2000億円市場以上に成長するとの予測が発表されています。
残念ながら日本では市場が小さくこういった調査レポートはありませんが、以前から日本の市場はアメリカの10分の1と言われており伸び率も同様に伸びていくと予想しています。
つまり日本では現在500億円市場で今後10年で1200億円市場に成長すると予想できます。
欧州市場も同様に成長が予想されており世界的にオンデマンドプリントの市場は確実に成長していくと予想されています。

伸びる背景にはDX化によるビジネスモデルの変化や、Tシャツそのものがメディア化される事や、無駄な在庫を作らない流れは後戻りする事はなく当たり前の時代になるためと考えています。業界が10年で倍以上に伸びるとはいえ、全ての会社が倍に伸びる事はなくDX化した会社はより加速しDX化に乗り遅れた会社は徐々に淘汰されていくと思います。その中でも最先端のシステムや次世代型のオンデマンドプリント機器のニーズは世界中で確実に必要とされていきます。
日本では人員不足で自動化は確実に進みアメリカでは高騰する人件費を回避するために自動化は必要とされています。他の国でもこの流れは間違いなく加速します。

こういった分野の研究や機器開発は開発期間も長期に渡るためすぐに業績反映はしませんが、本来必要とされる次世代のオンデマンドプリントに必要な機器は確実に需要が出てくると判断しており、独自の機器への研究開発投資や他社との協業による開発投資は止めることなく今後もフル加速させていきます。

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