Tシャツで火傷やかぶれが起きた問題について

各所ニュースで報道されている「Tシャツで火傷やかぶれが起きた問題」で
まず最初に、イメージマジックでは人体に影響が出るような薬剤は一切使っておりません。

問題となった、神奈川県の印刷会社(H社)で行なわれたTシャツのプリントにどんな問題がなぜ起きてしまったのか。

Tシャツで健康被害を与え入院患者まで出ているという重大事です。同じTシャツを印刷している会社として今回の事は大きな問題と考えており非常に残念でなりません。
何が起きたのか、わかる範囲で正確に伝えないと誤解を与えかねないため、イメージマジックとしての見解を書きたいと思います。

■使われたTシャツは報道された写真を見る限りポリエステル100%の白Tシャツで、中国製のTシャツではありますが今回の原因がTシャツそのものにあるという事ではありません。国内で流通しているTシャツはベトナム製やバングラデシュ製なども増えていますが大半はやはり中国製です。どこの国で作られたTシャツであっても、肌に直接触れるものは厳しい品質基準があり、日本の管理された会社が輸入したTシャツであればこういった危険なTシャツが出回ることはありえません。
今回は300枚程度の印刷だったようですが、この枚数規模を中国で印刷しても輸送コストを考えると日本で印刷するのが一般的です。
印刷方法は、DTG(Direct To Garment)と呼ばれるTシャツに直接吹き付けるインクジェットプリンターで、ガーメントという言葉はあまり一般的ではないためイメージマジックではインクジェットダイレクトプリントと呼んでいます。
問題のTシャツを印刷された会社の社長がマスコミの取材を受けた際に、「問題は前処理剤でTシャツの印刷の発色を良くするために前処理剤を使い、水のような液体を吹いている。」という言い方をしていました。恐らく短く編集されて放送したのかと思われますが、これだけだと全てのTシャツに前処理剤を使用していると思われてしまいます。通常、綿の白Tシャツに前処理剤を使う事はありません。
問題となったのはあくまでもポリエステル100%のTシャツに使われる専用の前処理剤という事です。
DTGは、綿でもポリエステルでも同じ顔料インクを使用しますが、綿と異なりポリエステルでは発色があまりよくありません。色が沈んでしまい、例えば黒がグレーのような色でプリントされてしまいます。その顔料インクをバキっとした色を出すために前処理剤を使います。
ただし、イメージマジックではポリエステル100%素材のTシャツプリントにはDTGは使用せず他の昇華プリントまたは転写でプリントを行っております。昇華プリントの発色性はDTGよりも圧倒的にきれいなためです。

綿Tシャツでも濃色生地には前処理剤(アンダーコート)というものは使いますが、ポリエステルに使用する前処理剤とは全く別のものです。

■使われた前処理剤について
大会運営サイトには、島精機の前処理剤の安全シートが公開されていましたので恐らく印刷機も島精機のプリンターと思われます。もちろん印刷機もインクも問題はなく前処理剤の使い方に問題があったようです。
前処理剤そのものに問題があったかどうかで言えば、適切な使い方で使用していれば問題なかったのかもしれませんが、島精機は印刷した会社に正しい使い方を説明して販売していたのかが重要なポイントと考えます。
公開されてた安全シートですが、注意しなければいけない点は、そもそも安全シートはSDSと呼ばれるシートでSafety Data Sheetの略ですが安全を証明するシートではなく化学物質等を安全に取り扱いするための情報提供する文書にしかすぎません。
安全を証明するものは、エコテックス規格やRoHs指令(有害なものが一定以上入っていない)です。
余談ですがSDSシートは真似されるのを避けるために全ての成分情報を開示していない場合もあります。

イメージマジックで印刷しているDTG(インクジェットダイレクトプリント)では全てエコテックス規格の一番厳しい分類の0歳児が触れても問題の無い事が証明されたものを使用しています。

問題となったポリエステルに塗布した前処理剤は水で薄めてTシャツにスプレー塗布した後に熱処理して乾燥させますが、今回は熱処理が甘く生地の内側が乾燥していなかった可能性があるとの事でした。

え?濡れた状態で納品した?ポリエステルは綿と違って湿っているのがわかりにくいのかもしれませんが、完全に乾燥していない状態で納品したという事は出荷前に検品で弾けなかった事に疑問を感じるとともに、完全に乾燥しなかっただけで化学熱傷が起きてしまう、それほど危険な薬剤だったという事になります。
印刷会社の社長のコメントでは「生地の中まで手で触って確認していなかった。」と説明していましたが、そんな危険な薬剤を手で触って確認するのは、印刷会社の従業員は非常に危険な状態にさらされていたことになり、過去に健康被害者が出ているのではないかと疑ってしまいます。

単純に熱処理が甘かっただけでなく別の問題があるように思います。
例えば、水で薄める希釈濃度を間違えたとか、本来は純度100%の精製水で薄めるところを一般の水道水とか不純物が入った水で薄め何か反応を起こしてしまったとか、人の汗で変化か反応が起きてしまったとか。。。

島精機は、前処理自体は他社から仕入れて販売しただけのようですが、ホールガーメント機(自動編み機)で世界でも圧倒的なシェアを持つ上場会社です。この問題についてはこれから逐一ページで報告していくとの事でした。
印刷した会社の社長がインタヴューで話していたように、やり方に問題があった事は間違いないようですが、やり方を説明した島精機にも一定の責任があると思います。
島精機も今回販売した前処理剤もインクも安全シートを公開する前に、エコテックスを取得していたかどうかを開示するべきです。

二度とこういった問題が起きないようにするにはどうするべきか一日でも早く問題の本質が究明される事を望みます。

イメージマジックの加工品質認証について詳細はこちらを御覧ください。

弊社サイト オリジナルプリント.jpで印刷に使用するインクや前処理剤などのエコテックス証明やRoHs指令やSDSなど必要な資料はいつでも提供できるようにしています。

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