Tシャツで、やけど かぶれが起きた問題について 続報

2016年9月10日に神奈川県の印刷会社で印刷したTシャツを着たことで「やけど」や「かぶれ」が起きた問題で、以前にもイメージマジックとしての見解を書きましたが、9月19日に主催者側のページで原因が特定されたと発表がありそれに伴って各会社それぞれのコメントが公開されました。しかしながら問題の本質は究明されていません。

原因は前処理剤に含まれている「塩化ジデシルジメチルアンモニウム」との事でした。

イメージマジックで仕入れているインクや前処理剤などに使われていないか念のため再度確認しましたが入っていませんでした。むしろこういう薬剤を入れることはありえないとのことでした。

私は薬剤に詳しいわけではありませんが、この薬剤を調べると畜産関連の消毒や殺菌に使用されており取り扱っている会社のページを見ると、畜・鶏舎の消毒で約500倍から2000倍に希釈して使用との注意書がありましたが、使用された薬剤成分は塩化ジデシルジメチルアンモニウム:80%、エタノール:10%、水:10%となっていました。
用途は違うといえ、かなり薄めて使用する薬剤が80%も含まれているとなると、正しい取り扱い方が伝わっていなかったようにも思えてしまいます。
過去にこの薬剤を使用し、ゆで卵を作った会社が全品回収したという事件も調べると出てきます。
それほどリスクの高い薬剤であることがわかります。

今回のTシャツを配布した主催者ページで公開されたSDS(安全シート)には皮膚腐食性/刺激性 区分1と書かれています。
区分の数字が少ないほど危険で区分1はそのままでは最も危険ということです。

■区分は以下のように分けて表示されます。
区分1~4・・・・数字が少ないほど危険で有害性が高い。
区分外・・・・・数字で表示される区分より安全性が高い。
分類できない・・分類に有効なデータが無く、有害なのか安全なのか分からない。
分類対象外・・・この項目には無関係な製品

大会主催者のページを見ると、薬剤の流通に関わった4社がわかります。
薬剤を製造した会社、薬剤を仕入れて転売した卸会社、仕入れて印刷する会社に販売した会社、印刷時に使用した会社
各社の公開資料を見る限りどこも、「原因がわかりました。」と公表されましたが
責任の所在は明らかにされず現時点ではこの薬剤が危険であるとわかっただけにしかすぎません。

私たちのような印刷会社が、機械や材料を仕入れる際には、製造した会社や転売する卸会社と直接話す事はほとんどなく
購入する会社から情報を得ます。
印刷会社が、薬剤を仕入れる際に使用方法の説明も受けずに使うという事は普通では考えにくいと思いますが
1.販売者が正しい使い方を説明しその説明通りに印刷していてもこの問題が発生した。
2.使い方やリスクも全て説明して販売していたにも関わらず印刷会社が使い方を間違えたり別の使い方をした。
3.販売会社も印刷会社も誰も危険と知らずに取り扱っていた。
可能性は色々考えられますがやはりどこに問題があったか明確にするべきで本来はすでに公表されているべきと思います。
被害者の補償を考えると簡単には言えないのかもしれませんが。。。

仕入れる材料は、ほぼ大手企業や商社から仕入れていますが通常では危険な物であれば、必ず事前に情報はもらえるものですが、もしその危険だという情報が間違っていたら。。。危険と知らされていなかったら。。。と思うと決して他人事ではありません。
一般的にTシャツの印刷を受注する会社では、自社で印刷せずにすべて外注業者に任せるケースも少なくありません。
孫請けのようになるとどこで印刷したのかも一切わからないという事もあり得ます。
誰が製造した責任を持っているのか、第三者機関などの認証制度なども必要になってくるのかもしれません。

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